2015年5月6日水曜日

「土曜の夜はこれを借りろ」⑤ (パリ=テキサス)

「土曜の夜はこれを借りろ」⑤ (パリ=テキサス)
フォローワーさん1992人到達記念、1992年に書いていた文章

 Twitterのフォローワーさんが、1992人に到達したので、僕が1992人に書いていた文章を紹介しています。

 さて、今回紹介するのは、ニュージャーマンシネマの旗手、ヴィム=ヴェンダース監督の「パリ、テキサス」を題材にした映画コラムです。

以下です。

トラビスが昔別れた妻のナスターシャ=キンスキーと再会するシーンっていうのは泣かせるよ。マジックミラー越しだぜ、再会が。しかも、二人の間には鏡一つ隔てた距離しかないなのに、話をするのは電話とくる。アメリカっていうのはこの辺厳しんだんよな。
まあ、このトラビスっていう男は夢遊病者みたいでアメリカの乾いた風土の中、一人さまよい続けている男だからそのぐらい辛い仕打ちは受けてしかるべきなのかもしれないけれど、なかなか心を開いてくれなかった息子ともようやく打ち解けて、息子と二人して昔のかみさんを捜しに旅に出る訳だ。そして、ようやく居場所がわかったってんで会いに行ったらそこは何かいかがわしい店でさ、かみさんは何やら男をそそる派手な格好しているとくる。息子はまだ十歳にもなっていないんだぜ。その息子におかあさんが今何をやっているか教えられるかよな。
仕方無くトラビスは一人でじっと耐えて、マジックミラー越しに話をするんだけど、その孤独な姿は痛々しいよ。
そりゃ、現代の自立した個人と個人の関係っていうのはこのマジックミラー越しに付き合っているようなもんかも知れないけどさ、寂しくないのかね向こうの人達っていうのは。そんなに孤独になっちゃってさ。このトラビスとナスターシャ・キンスキーの再会シーンはアメリカ人の孤独で乾いた内面を良く表しているよ。

以上が、an (デイリーアン=日刊アルバイトニュース)に掲載された僕の文章です。

何度も書きますが、当時の学生は、普通にアルバイトをしていました。
僕も良く、アルバイトをしていました。
アルバイトニュースには大変お世話になったので、アルバイトニュースに僕の文章が掲載されたことは嬉しかったです。

「パリ=テキサス」は1980年代の映画で、僕が10代から20代になる頃に公開された映画だと思います。

「パリ=テキサス」はテレビ番組の中でも取り上げられていました。

映画コラムに書いていますが、トラビスという男がとても印象に残っています。

そして、トラビスの昔のかみさんの役はドイツの超美人女優のナスターシャ・キンスキーでした。物凄いキレイな女優さんでした。
 
一見、アメリカという国は豊かそうだが、 先進国ゆえの因果か、様々な問題も抱えていると思い、この「パリ=テキサス」という映画を引き合いに出して、個人の内面の苦悩を紹介したいと思いました。

 この映画を観るまでは、僕にとってのアメリカとは、西部劇の世界だったり、スターウォーズ、インディージョーンズの世界でしたが、この「パリ=テキサス」を観て、僕にとってのアメリカ観は変化しました。 

 
実は当時、「パリ=テキサス」を紹介するか、「バクダッドカフェ」を紹介するか、悩んでいましたが、「パリ=テキサス」を選択しました。悩んでいた「バクダッドカフェ」にもドイツ人女性が出てきます。

an」で紹介できなかった「バクダッドカフェ」も良い映画でした。

1992年に書いていた文章を公開するついでに、「バクダッドカフェ」も紹介しておきます。

「パリ=テキサス」はヴィム=ヴェンダースの代表作で、観ておいて損はない映画だと思っていたので、映画コラムの題材にしていました。

以上、「土曜の夜はこれを借りろ」⑤(パリ=テキサス)
フォローワーさん1992人到達記念、1992年に書いていた文章

くだらない内容ですが、ブログに載せます。


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