2015年5月11日月曜日

「土曜の夜はこれを借りろ」⑩(殺しの烙印)

「土曜の夜はこれを借りろ」⑩(殺しの烙印)
フォローワーさん1992人到達記念、1992年に書いていた文章

 Twitterのフォローワーさんが1992人に到達したので、僕が1992年に書いていた文章にを公開しています。

 今回、紹介するコラムは、日本映画界の才能の一人、鈴木清順監督の作品。「殺しの烙印」という映画を題材にした映画コラムです。

以下です。

「殺しの烙印」

 「女を抱いて眠るくらいなら湯たんぽを抱いて眠れ!」
冒頭のブルースの中で吐かれるこのセリフを聞き逃した人には最後まで映画を見ても何が何だかわからなくなるに違いない。
 この殺し屋の持つ美学というのは一種の病気だ。殺しに関しては異常なほど潔癖な完全主義者であり、かつて一度も失敗を犯したことのないのを誇りにする。殺し屋ナンバーワン
になるためには手段を選ばない、ゴルゴ13のような奴なのだ。その腕の良さはこの映画の全編を通じて映し出され、見るものを圧倒していく。
 だが、殺し屋はゴルゴ13とは決定的に違った。殺し屋は女の匂いより飯を炊く匂いが好きだったのだ。マンションの一室でひたすら小川万里子の肉体を貪り喰らうのにもかかわらず、殺し屋は飯を炊く匂いが好きだった。その証拠に殺し屋はバーに飲みに行ってもバーテンを脅して飯を炊かせ一人でその匂いを嗅ぐ。そのことこそが殺し屋が殺し屋でいられることの存在証明になるのだ。
 そんなちょっと想像もつかない訳のわからん殺し屋が、冒頭のセリフ通りに生きてしまう滑稽な姿が鈴木清順独特の映像美と重なり合い、一編のシュールな世界となって映し出されていく。

以上が、「an(デイリーアン=日刊アルバイトニュース)に掲載された僕の文章です。

何度も書きますが、当時の学生は、普通にアルバイトをしていました。
僕も良く、アルバイトをしていました。
アルバイトニュースには大変お世話になったので、アルバイトニュースに僕の文章が掲載されたことは嬉しかったです。

この「殺しの烙印」という映画は、レンタルビデオで借りたものではなく、大井町にある大井町武蔵野館という映画館で、観た映画です。

この映画館では、日本の映画を沢山上映していて、偶然観た映画です。

独特の映像で、とても印象に残っていた映画だったので、映画コラムの題材にしました。

映画の内容に関しては、是々非々あるかと思いますが、僕は正直におもしろかった映画です。

以上、「土曜の夜はこれを借りろ」⑩(殺しの烙印)
フォローワーさん1992人到達記念、1992年に書いていた文章

くだらない内容ですが、ブログに載せます。













 


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