「朝日新聞朝刊の(読者と記者のbe会議)で、繰り返し読む本の1位が夏目漱石、2位が司馬遼太郎だったことに賛成する」
毎回、毎回、同じことを書きますが、僕は一介のブロガーとして、ありきたりな日常を書き続けながら、ふと心に残る記事に触れては、こうして文章にしています。
今朝の朝日新聞朝刊に、「(読者と記者のbe会議)繰り返し読む本はありますか?」という記事が載っていました。読書の秋です。アンケートでは「ある」が1120人、「ない」が1189人と、ほぼ真っ二つに分かれていたようです。そのなかで、繰り返し読む本として夏目漱石が1位、司馬遼太郎が2位だった、と記事は伝えていました。
僕は、この結果に賛成です。
根拠は、ほかでもありません。僕自身が、夏目漱石も司馬遼太郎も読んできたからです。
漱石は、若い頃に『坊っちゃん』を手に取り、そのあと『こころ』や『行人』を読み返しました。一度読んで終わり、という本ではありません。年齢を重ねるたびに、登場人物の息づかいの聞こえ方が変わります。冗談のあいだに、ふと重いものが落ちてくる。文京区の静かな道を歩きながら、昔読んだ一節が頭に浮かぶことがあります。繰り返し読むに値する文章だと、今も思います。
司馬遼太郎も同じです。『竜馬がゆく』は僕は小石川高校時代に夢中になって読んでいました。一度読み終えても、またページを開きたくなります。人物が意志を持って時代のなかを歩いている。へこたれない。事をなそうとする。介護で落ち着かない日が続いても、そうした本を開くと、少し肩の力が抜けます。歴史を扱いながら、読んだあとに前を向かせてくれるところがある。だから、繰り返し手に取る人が多いのだろうと思います。
漱石が1位、司馬が2位。この順番にも、僕はうなずきます。漱石は、人間の内側を、繰り返し確かめずにはいられない文章を残しました。司馬は、時代と人の歩みを、何度でもたどりたくなる物語にしました。どちらも、本棚に戻したあとで、また引き戻される本です。朝日の読者アンケートが、その二人を上位に置いたのは、不思議ではありません。
僕はプロの書き手ではありません。早稲田大学探検部33期のOBとして、報酬をもらわずに、地道にコツコツとブログを書いてきただけの人間です。それでも、自分が実際にページをめくってきた本についてなら、こうして一言は書けます。繰り返し読む本がある、と答えた1120人の気持ちは、よく分かります。
読書の秋です。新しい本との出会いもよいけれど、一度読んだ本をもう一度開くことも、悪くありません。漱石を、司馬を、また読んでみたいなと思う今朝の朝日新聞朝刊の記事でした。
これからも懲りずに、僕のブログにお付き合いいただければ幸いです。
Don't give up
10月某日 早稲田大学探検部33期OB 上原和明 東京にて
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