2021年5月20日木曜日

「早稲田大学探検部が受信したメール」

 「早稲田大学探検部が受信したメール」

  メールを見ていたら、僕がインドプラマプトラ川川下りの取材を受けた際に、日本側通訳、岡崎絵里さんから早稲田大学探検部に送られたメールがありました。

  これから何かの取材をして記事を書こうと思っている方々には参考になるメールだと思うのでブログに載せます。

 日本側通訳、岡崎絵里さんから早稲田大学探検部に届いたメールは以下のようなメールでした。

早稲田大学 

 探検部の皆様

   初めまして、私はスンダラバブ絵里と申します。このたび皆様に問い合わせをしたい件がございましたのでメールを差し上げました。過去に探検部に所属をされていた方に連絡を取りたいと考えており、そのお手伝いをしていただけないかと考えております。以下にその背景についてご説明いたします。長文となり大変恐縮ですがご一読の上、ご検討・ご回答いただけましたら幸いです。

  インドのブラマプトラ川で行われた遠征について記事を書くために取材をしています。私はShailさんの依頼を受けて今回メールを差し上げております。

 この遠征は、河川の危険度数がほぼマックスの5から6という上流地域から冒険川下り(ラフティング)をするという前人未踏のプロジェクトだったそうなんですが、その遠征には、5人の日本人が参加したのだそうです。この遠征がいまでも偉業であることを端的に表しているのは、これが前人未踏であっただけではなく、30年経った今でも当時と同じ激流域地点から出発をして川下りをした人が誰もいない、「後人」未踏の大冒険だったこと、しかもそれに外国人が参加したということなのだそうです。現在も外国人が入ることが厳しく規制されているアルナチャル・プラデーシュ州がスタート地点だったこの遠征は、様々な秘境を通り、しきたりや慣習がまったく異なる部族が暮らすという文化的に多様性に満ちた地域を通ったという点でも大変意義の大きいものだったそうです。その他、日本から参加した5名と、インドから参加した5名との間に言葉の壁がある(ほとんどジェスチャーと、「いんちき」英語と、「いんちき」ネパール語のちゃんぽんだった!)なかで、上流の激流をどのようにコミュニケーションを取りながら乗り切ったのかなどという意味でも、非常に興味深い遠征なのだそうです。

  Shailさんは、その偉大な遠征の内容を通じて、スマホもGPSもなかったあの時代に、言葉も通じない10人のチャレンジャーが挑んだこの壮大な遠征を再現し、その迫力と勇姿を通じて、読者に人生という冒険を乗り切る勇気と希望を見いだして欲しいと考えているそうです。

 Shailさんは、この遠征で日本側の隊長を務め、日本ヒマラヤ協会現会長を務めていらっしゃる登山家の八木原圀明さんというと連絡を取ることができ、先日インタビューが実現しました。私はそのインタビューで通訳を務めた者です。

  今回、このようにして早稲田大学の探検部の皆様に連絡を取った理由というのは、Shailさんが残りの4人の話もぜひ伺いたいという強い希望をお持ちであるためで、その4人のうち3人が当時早稲田大学探検部の現役大学生で、残りのお一方が早稲田大学探検部の卒業生だったことから、もしこちらの探検部で、卒業生の方と連絡を取る術があれば、現役の皆様のお力をお借りして、その方たちに繋いでいただけないだろうかと考えたためです。

  実は、この遠征を偉業たらしめる大きな特徴のひとつが、上流地域の激流箇所の川下りというところなのですが、実は先日インタビューでお話しを伺った八木原さんは、そのもっとも過酷だった上流箇所のラフティングには参加されなかったことが判明したのです。八木原さんは、ムツゴロウこと畑正憲さんと山を下っていたのだそうで、途中で早稲田大学の大学生の一人が急遽帰国することになったため、ラフティングに動員されたのですが、その時点ではボートはすでに「子供でもパドルを漕いでボートを進められるくらい」流れが穏やかな地点だったのだそうです。

   今回Shailさんが連絡を取りたいと考えている4名の方のお名前は以下の通りです。漢字表記がわかっているのは以下の通りお一方のみです。

 ・中谷敏夫さん(日本テレビの映画事業部担当の副部長兼プロデューサーだそうです)

 ・ヤシマ・ヒロシさん

 ・ウエハラ・カズアキさん

 ・セキグチ・アキトシさん

  中谷さんについては、八木原さんからお電話番号をいただいて連絡をしてみたのですが、現在は別の方が使用されている番号でした。その他、私の方でもネット検索をしてなんとか連絡を取る術はないか当たってみたところ、探検部のTwitterページに行き当たり、メールアドレスの記載がありましたので、今回ご連絡を差し上げることができたというわけです。

  つきましては、探検部の卒業生と連絡をとっていただくことというのは可能でしょうか。具体的には、その方たちにこのメールを転送していただくか、またはお電話をおかけしていただき、今回の依頼の趣旨と私の電話番号をお伝えした上で、ご本人に取材に応じていただけるかどうかをご確認していただくことは可能でしょうか。一人でも多くの方のお話しを伺いたいと考えておりますので、ご協力をいただけましたら誠にありがたく存じます。

  なお、インタビューの内容は以下の通りです。

 Shailさんが直接英語でインタビューをしますが、英語サポートが必要な方については私が通訳をいたします。事前に大まかな質問事項をお送りします。

 ・出版社に記事を提出する期限が12月の第2週なのだそうです。そのため、可能な限り早急にインタビューを実現したいとのことです。

  ・八木原さんとのインタビューの所要時間は1時間半で、週末に行いました。私と八木原さんは電話でやりとりをし、私とShailさんはWhatsAppでつながる、という状態で三者通話をいたしました。

   また、このメールの末尾に、今回八木原さんのインタビューに先立ち、Shailさんが八木原さんに送ったメールを和訳したものを載せました。

   以上でございます。ぜひご検討の上、私の依頼について、ご回答をいただけましたら幸いでございます。

  最後までお読みくださりありがとうございました。ご連絡を心よりお待ち申し上げます。

  以上のようなメールを早稲田大学探検部は受信したようです。

  人様を取材する際に礼を尽くすことが大切なことが分かります。

   これから何か取材して記事を書こうと思っている方々にとって参考になるメールだと思ったのでブログに載せます。

  以上、「早稲田大学探検部が受信したメール」

  ブログに載せます。

 

 

 

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