「NHKスペシャル ある文民警察官の死 ~カンボジアPKO 23年目の告白~ を最後まで観て」
先日、NHKスペシャルで、「ある文民警察官の死 ~カンボジアPKO
23年目の告白~」という番組が放映されていて、途中まで観て、眠ってしまったとのことをブログに書きました。
今日、NHKオンデマンドで、有料で番組を最後まで観ました。
216円で番組を観られました。
この番組の中では、国の政策としてのPKO活動として行われたカンボジアでの文民警察官の方々の活動を高田晴行さんの死に焦点を当てて、検証している番組でした。
番組では、高田さんがカンボジアの反政府武装集団、ポルポト派と思われる集団に襲撃された光景もCGを使って再現していました。
番組の中の元文民警察官の方のインタビューでは、日本隊だけが、日本の法律があるからといって、現場から撤退することは出来なかったとの部分がありました。
日本人なら多くの人が知っていると思いますが、日本国憲法で戦争放棄の規定が憲法9条で規定されていて、武器の使用が認められていません。
しかしながら、PKO活動の文民部門で派遣された文民警察官の方々は、派遣先、カンボジアのアンピル地域では自動小銃を購入して、自分たちの身を守っていたとのことです。
憲法9条とは以下のようなものです。
日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
僕も学校で、憲法は勉強したし、大学でも憲法は勉強したので、憲法9条の重要性は分かっているつもりです。
日本から派遣された文民警察官の方々も、警察官ですから、法律のことは勉強していると思うし、憲法9条を知らない警察官の方はいらっしゃらないと思います。
日本から派遣された文民警察官の方々のカンボジアでの現場での自動小銃の購入は、武力による威嚇、武力の行使にあたらないのかと思いました。
紛争地域には紛争地域の論理があるからといって、日本国憲法を守らずに、自動小銃を購入していたのは、日本国憲法を現場で守っていないことになるのではないかと思いました。
又、日本国憲法を守れないような現場に文民警察官を派遣していた日本政府にも大きな責任があると思いました。
現場には現場の論理があり、法律を守れない現場も多くあることは、僕も実際に1993年にカンボジアに行ったので分かります。
僕はカンボジアのプノンペンに滞在しましたが、プノンペンでも銃を持っている兵士の方はいたし、治安は悪かったです。
文民警察官の方々の赴任地、アンピルに至っては、電話もファックスもない地域とのことで、陸の孤島だったとか、通信手段のない、きわめて難しい現場だったことが分かります。
僕も日本の日本電波ニュース社の人間としてカンボジアに行ったので、カンボジアが日本に比べて、不便で治安も悪くて、日本で活動するのとは全く状況が異なる現場であることは分かります。
日本から派遣されている、PKO活動に携わる方々は現場で武器を携行したくて仕方なかったのかなと思います。
自分たちの身を守る武器がないと、現場で安心して活動出来ないのも分かります。
番組の中では、23年前、多くの日本人が知らないような出来事がカンボジアで起きていたとのこともナレーションで流れていました。
高田晴行さんの死は、もう多くの日本人から忘れられてしまっていることなのでしょうか?
番組の中では亡くなった高田さんを偲んで、高田学校と呼ばれる学校があるとの映像も流れていました。
カンボジアの地で殉職した高田さんの遺志を引き継ぐ貴重な施設だと思いました。
僕が当時、日本電波ニュース社に勤務していた頃は、高田さんが襲撃されたとのニュースが入ってきて以来、ほぼ毎日徹夜徹夜の作業が続きました。
僕は過労で入院しました。
僕が勤務していた会社、日本電波ニュース社にとっては、高田さんのことは会社でも取材していたし、到底、忘れることの出来ない出来事です。
カンボジアPKO活動での高田さんの死から23年でようやく、テレビメディアで高田さんの死を検証する番組が制作されて、放映されたかと思うと、月日の流れる早さを感じるとともに、昨日の出来事のようにテレビモニターに張り付いていた日々を思い出します。
もう僕はメディア系の仕事はしませんが、テレビ番組とかは観られるので、自分の関わった仕事である、高田晴行さんの死について考えてみました。
以上、「NHKスペシャル ある文民警察官の死 ~カンボジアPKO 23年目の告白~ を最後まで観て」
ブログに載せます。
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