「2009年8月23日の小竹聡君に関してのメールのやり取り」
今晩は、上原です。
小竹君の状況、探検部の同期の人間に、メールして知恵を借りました。
松田和郎からのメールが一番、現実的だったので、下記に携帯でのメール記します。
上どんへ
吉澤さんのメールに添付されていた手紙だけからでは何ともはっきりしたことは分かりません。吉澤さんの「案の定」というニュアンス等からして、もし心の病気だと仮定すれば、統合失調症(妄想型)を疑います(確実なことは分かりません)。
吉澤さんの電話に対するお母さんの応対ぶりから察するに、おそらく、実家の方ではすでに病院に通院させていて、診断もついているものと僕は予想しています。
もし、そうだとすれば、我々探検部関係者にできることは、友人として彼を支えることが一番大切かと思います。
僕は小竹君とはほとんど入れ違いで、山などに一緒に行ったこともないのですが、探検部では誰が比較的親しかったのでしょうか。
もし可能なら会いに行ってあげられるとよいと思います。
松田
以上、松田和郎からのメールです。医学をきちんと専攻しているワコトだけに、信頼性があります。
私も統合失調症ですが、自分で、心の病気だという認識が全くありませんでした。
現実を正しく、認識できないのです。
誰かに助けを求めたいと思っていたこともありましたが、なかなか、自分から、状況を説明することが出来ませんでした。
私は、幻覚を見てから、自分が精神分裂病(統合失調症)だということが、分かり、物凄い、ショックを受けました。
自分が人間ではないような気がして、もう、探検部の人間とも、縁も切れたと思いました。
小竹君が、自分の現状にどんな認識を持っているのか是非知りたいですが、今では、私も仕事を持ち、山口県まで出向く時間がありません。
無責任ですが、どなたか(一人では不安だと思うので、2人以上で)小竹君の話を聞いてあげるのが良いような気がします。
小竹君の問題は、自分の過去の問題と似ているような気がするので、他人事とは思えません。
皆で、知恵を出し合うのが良いと思いますが、どうでしょうか?
上原
山口の実家に引っ込んでいるとは前から聞いていたけど、こんな状況とは。
そういえば清水博之・浩と僕で、吉野川下ってて死にかけたことがあった。それ以来、小竹はあまり部に顔を出さなくなってしまったけど、ヤツは覚えているだろうか。
森山
このメールに対する早稲田大学探検部32期OBの吉澤基勝さんからの返信は以下のようなものでした。
今晩は、お世話になっています、上原です。
吉澤さん、小竹君のことで心労もあると思いますが、大丈夫ですか?
先ずは、ご自分の健康第一、余裕が出来たら、他人の心配もした方が良いと思います。
吉澤さんの仰る、探検部で一緒に山に登ったり、川を下ったりした仲間というのは、本当にそうだと思います。
探検部の関係は濃密で、充実した学生時代を過ごせる、いい場だったと思います。
私は精神疾患(統合失調症)に罹っても、連絡をくれる桜井や、ワコトがいて、精神的にかなり、助けられてます。
小竹君の手紙を読むと、やはり、現実をきちんと認識できていないような気がします。
ワコトのメールのように、きちんと、病院に行っているのか、自分が精神を病んでいることを認識しているか、
小竹君自身が自分ときちんと向き合う必要があると思います。
この作業は、物凄い労力を使い、消耗する行為ですが、きちんとした道に小竹君を戻すには、ある程度の消耗は必要だと思います。
気長に、私達も微力ながら協力してあげて、小竹君の疲れた心を徐々に回復させれあげるのが良いと思います。
探検とは自分との闘いの側面もあります。
自分の内面ときちんと対峙することも一種の探検です。
小竹君が、自分のこれまで歩んできた道をきちんと話せるような、状況を作ってあげたいと思いますが、如何でしょうか?
皆さん、お仕事忙しいと思いますが、知恵を出し合いましょう。
上原
できることは限られるかもしれませんが、これも何かの縁ですし、できることはやりましょう。今回みんなが集まったときに小竹から連絡があったのは本当に偶然だったようなので。
吉澤
今、吉澤さんから、メールが来ました。小竹君の家に電話をしてくださったそうです。
残念ながら、留守だったようですが、又、お電話して下さるそうです。
今朝は、桜井からもメールが来ました。皆、多忙な中、小竹君のことを気にかけています。
小竹君は、私たちの一つ下の代で、年齢は私達より上で、なかなか、コミュニケーションも取りづらい面もありました。
小竹君が、探検部の現役時代にどんな活動をしていたか、先日探検部OB会より活動記録が届いてますので、
添付して、皆様にメール致します。
一緒に活動しても忘れてしまった方も沢山いらっしゃると思います。
当時を思い出して、小竹君のことを時間をかけて、考えて行くのが良いと思いますが如何でしょうか?
上原
秋山あたりがそこそこ親しくしていたような覚えがあるけど、どうなんだろう。
森山
森山さん、久しぶり。
また私は彼とは同郷だったこともあり、わりあいよく話していました。
小竹君は夕方、部室にぶらっと入ってきて、
「親が『もう帰ってこい』と言うから、これから山口に帰らなくてはならん」と言
い、
「大学ももうやめる」と言って、確かその足で帰郷しました。
彼は留年もしていて、たぶん退学手続きをとったのだろうと思いますが、
そのときの様子は残念そうでもあり、不本意な境遇に幾分いらだっているようでもあ
りました。
そういうふうにして田舎に帰ったことと、今の彼の状態に関係があるのかどうかは定
かでないし、
あまり決めつけるのはよくないでしょうけれど、
彼の学生生活の終え方、東京の去り方は、そういうものでした。
お世話になっております、上原です。
秋山様、探検部の小竹君の去り際の様子、初めて知りました。
本人の気持ちは存知かねますが、かなり不本意な辞め方だったのでしょう。
力になれなかった、私たちも、残念です。
秋山様と同郷ということで、話し易かったのでかもしれません。
吉澤様、何度も小竹君と連絡を取ってくださり、お疲れ様です。
小竹君の様子が大分分かったので、これで、対処法も明確になってきたと思います。
新聞や本を読めないという状況は、私にも病気の過程で沢山ありました。
脳のセロトニンという、伝達物質が不足すると、抑うつ脳という状態になり、脳の働きが著しく、落ちます。
ただ、小竹君は、活字を読めない分、外に出て、運動をしようとしているので、前向きだと思い、いい傾向だと思います。
専門的なことはワコトが一番知っていると思いますが、私の経験では、疲れた心を少しでも癒してくれるのは、音楽だったり、
運動だったりしました。
自然と触れ合うことも大変、重要なことだと思います。
外部からの刺激がないと、どんどん、具合が悪くなってしまいます。
ただ、本人が余り人と会いたくないというなら、本人の意思を尊重したほうが 良いと思います。
手紙を書いてあげたり、電話をしたりするのは、とても良いことだと思います。
心の中は多分、孤独だと思うので、探検部のことを懐かしがっているのなら、探検部で親しかった人間から手紙や電話が来るのは、
本人にとって嬉しいでしょう。
小竹君が私と同じような精神疾患なら、以前、具合が悪かったときに松田和郎からアドバイスのメールを頂いたので、
メールの内容、添付してお送りします。
微力ながら、同じような境遇のようなので、力になりたいです。
上原
世間のことはともかく、小竹のことですが、本人が会いたくないとは言っておらず、逆に会いたいと書いたり、いつ山口に来てくれますかと言ったりしているのですが、お母さんがしばらくそっとしておいてほしいと言っています。貴兄の言うとおり、まずは手紙や電話で連絡をとるのがよいように思います。仕事をしていないということにかなり焦りを感じているようですし、もちろん寂しいものと思います。
ではまた。吉澤
お世話になります。上原です。
吉澤さん、小竹君の様子、度々、教えて下さり、ありがとうございます。
小竹君の気持ちと、親御さんの気持ちですが、お母様が一番身近にいらっしゃるので、客観的に小竹君のことを見ていらっしゃると思います。
小竹君が探検部の人間と会いたいという気持ちは、私も何となく分かります。
本当に探検部が懐かしいのでしょう。
ただ、吉澤さんや他の皆さんも働いていらっしゃるので、なかなか、時間を取れないと思います。
私も、精神疾患ですが、なかなか、厄介な病気で、回復するまでには、時間が必要です。
時間だけが解決してくれる問題ではありませんが、焦らず、「ボチボチ」やっていくくらいのゆとりがないと、病気が悪化してしまう恐れがあります。
小竹の現在の状況からは、なかなか、すぐに職に就くのは難しいような気がします。
松田和郎のメールにもありましたが、お金だけを稼ぐ行為だけではなく、誰かの役に立つようなことを自分から見つけてすれば、
それなりの充実感も沸くとような気がします。
私も、小竹に電話で連絡取りたいですが、何せ、口下手なので、何をどう話せば良いのか分かりません。
というわけで、吉澤さん、今度小竹に電話するときは「上原って覚えてる?あいつも10年以上、心の病気だよ」
とでもお伝え願えないでしょうか?
小竹が親近感を覚えてくれれば、、出来る範囲で、私から、電話をしたり、手紙を書いたりしたいと思います。
他にも、秋山様など、小竹と仲が良かったようなので、連絡をとってあげたら如何でしょうか?
森山も、信頼できる先輩だったと思うので、連絡とってあげれば如何でしょうか?
心の病気にかかると、「誰も自分のことをわかってくれない」、などという閉鎖的な気持ちを持ちがちです。
仲間がいるというだけで、心の支えになるのは間違いないです。
皆さん、本当にご多忙だと思いますが、少しの時間をとって、小竹のこと考えてあげると、
小竹も徐々にいい方向に向かうと思います。
度々言いますが、以前の私の状況に似ているので、微力ながら、何とかしてあげたいです。
吉澤さんが、これだけ、いろいろと尽力されているので、協力できることはしたいです。
長くなるのでこの辺にしておきます。それでは、お休みなさい。
上原
相変わらず上原さんや吉澤さんたち皆さん、優しいですね。本当に感動してしまいます。
お元気そうでほっとしました。上原さんには在学中にも大変お世話になりましたが、
こうして卒業してまたいろいろお伺いすることができて本当に参考になります。
また出してみようと思います。こうして離れていると出来ることは限られていますが、
上原さんもずっと大変な日々を過ごしてこられたのだと思います。こうして
上原さんのメールを読むと上原さんの精神力の強さに改めて畏敬の念を感じます。
私もいろいろありましたが、こういう上原さんの強い気持ちを考えるととても励まされ
何をすればいいのかわからないことも多いけれど・・。
上原さんや吉澤さんのメールを読んでいて、つくづく
探検部でよかったと思いました。このような諸兄にめぐまれたことは幸せです。
ぜひ小竹さんにも早く良くなってほしいです。体の健康も大切ですが、精神の
健康も大切ですね。自らを省みる思いです。
浅井さん、メールのやりとり、読んで頂きありがとうございます。
小竹君のことを気遣う気持ちは、浅井さんも立派だと思います。
私の方こそ、浅井さんには在学中お世話になりました。
探検部は先輩、後輩ありますが、学ぶ部分は、上下関係だけでなく、先輩からもあれば、後輩からもあります。
浅井さんは、私にとっては後輩ですが、学ぶ部分が多くありました。
世話をするとか、面倒を見るとかはただの上下関係で、本質的に学ぶ部分は、年齢を超えた人間の姿で、
私も、先輩方、後輩方から多くのことを学べました。
いい意味で探検部は自由で、様々な人間が集まり、学び合える良い場だったと思ってます。
今の私は、浅井さんのご想像通り、仕事にも就き以前に比べると、精神的にも大分、安定して、
元気にやってますので、ご安心下さい。
気にかけてくださって、本当にありがとうございます。
辛いかどうかは、本人の考え次第で、他人が思うほど、本人は辛いと思っていないかもしれないかもしれないので、
浅井さん、どうか、無用なお気遣いはしないで下さい。
皆さんも、それぞれ、辛い思いをして生きていらっしゃると思うので、お互い様です。
辛いときは素直にこのメールのやり取りで辛いと言います。
何か浅井さんからのメールで、自分が立派な人間だというような間違った認識をしてしまいそうなので、
言い訳がましいですが、普通に働いている人間で、少しハンディを背負った人間というのが現状です。
このメールのやりとりは、、どうも長くなってしまうので、皆さんスミマセン。
小竹君も楽しかった探検部、思い出してくだされば、良い方向に向かうと思います。
長くなりますので、この辺で。
上原
このような早稲田大学探検部関係者で心を病んでしまった後輩をおもんばかり、いたわるメールのやり取りをしました。
早稲田大学探検部関係者には是非読んでいただきたいメールのやり取りなのでブログに載せます。
以上、「2009年8月23日の小竹聡君に関してのメールのやり取り」
ブログに載せます。
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