2025年8月22日金曜日

「ヤルツァンポ川川下り事故」

 「ヤルツァンポ川川下り事故」

 先日、早稲田大学探検部OB会よりメールが届きました。以下のようなメールが届きました。

早稲田大学探検部OB会 会員各位

OB会長 馬場孝一

『経営と冒険』(辰野勇著 2025514日発行1版1刷)内の188ページから189ページに

1990年代、早稲田大学探検部がヤルツァンポ川にカヤックを持込み、事故を起こし

た。」

という表記があったため、発行元の日経BP社に対して誤表記の訂正を求めました。

日経BP社は誤表記を認め、

①日経BP社の在庫は廃棄し、2刷を作成すること。

②電子書籍及び2刷について「1990年代、日本の探検隊が~」とすること。

③日経BOOKプラスの同書の紹介ページに訂正文を掲載すること。

 また、モンベル社のウェブサイトにも同様の訂正文を掲載するとのことです。 

④著者・著作権者である辰野勇会長と日経BPの書籍発行人の連名で謝罪文を提出いた

だくこと。

を約束いただきました。

モンベルショップの書誌情報サイトにも、

お詫び文が掲載されました。

https://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=3611114

問題になっている辰野勇氏の『経営と冒険』(辰野勇著 2025514日発行1版1刷)内の188ページから189ページはこちら

(写真になっています。メールに添付されていたものです)

             ↓



このメールと添付されていた文書を読んでみて、僕はすぐに早稲田大学探検部の後輩の角幡唯介氏のデビュー作、「空白の5マイル」を思い出して、「空白の5マイル」に書かれている、

 第3章「若きカヌーイストの死」を読み直しました。

 きちんと早稲田大学探検部の後輩の角幡唯介氏は1993年9月10日に早稲田大学カヌークラブの方がヤルツァンポ川支流のポー川で死亡事故で亡くなっていることをかなり詳細に書いています。

 僕もこの事故のことは昔から知っていて、事故の後、僕と一緒にインドブラマプトラ川川下りに行った関口顕俊君のところに連絡があり、関口君と一緒に事故の映像を見るために代々木八幡にあるヴィジュアルフォークロアという会社に行きました。

 事故の映像はとてもショッキングなもので、僕は本心では思い出したくない事故の映像です。

 何故、今頃、モンベルの創業者の辰野勇氏が、この事故のことを「1990年代、早稲田大学探検部がヤルツァンポ川にカヤックを持込み、事故を起こした。」と書いているのか大いに疑問が湧きました。訂正された文書も、「1990年代、日本の探検隊が~」となっていますが、事故により亡くなったのは早稲田大学カヌークラブの方です。早稲田大学カヌークラブの方が事故により亡くなったと書いた方が良いと僕は思います。

 僕はこのメールに関心があり、You Tubeで「ヤルツァンポ川」と検索して、ヤルツァンポ川の動画を見ました。以下のような動画を見ました。

 


 ヤルツァンポ川の動画を見てみると、僕の率直な感想では、日本の大学生が下れるような川ではないと思いました。

 この動画を良く見てみると、出てくる人物名からウィキペディアのヤルンツァンポ川に載っているヤルンツァンポ川カヤックによる探検の2002年の1月から2月にかけて、スコット・リンドグレン (Scott Lindgren)、スティーヴ・フィッシャー (Steve Fisher)、マイク・アボット (Mike Abbott)、アラン・エラード (Allan Ellard)、ダスティン・クナップ (Dustin Knapp)、ジョニー・カーン (Johnnie Kern)、ウィリー・カーン (Willie Kern) から成る国際的なメンバー編成の一隊が、ツァンポ峡谷上流部の完全な下降に初めて成功した際の映像のようです

 僕らが1991年に下ったインドブラマプトラ川の上流部になりますが、僕らが下った川インドブラマプトラ川とは雲泥の差がある桁違いに危険な川だと僕は思いました。

 僕はインドブラマプトラ川川下りでも激流部で川に投げ出され、本当に怖い思いをしましたが、インドブラマプトラ川の上流部のヤルツァンポ川はこんなに怖い川なのかとヤルツァンポ川のYou Tubeの動画を見て思いました。

 早稲田大学探検部OB会から届いたメールのヤルツァンポ川川下り事故のことは19960420日の報知新聞によると、

「チベット探検の事故で NHKに賠償請求」という記事があり、裁判沙汰になっている事故です。

こんなセンシティブでデリケートな事故のことを何故、今頃、モンベルの創業者の辰野勇氏が本に書いたのか僕は本当に大いに疑問を感じています。

先日は早稲田大学探検部OB会よりヤルツァンポ川川下り事故に関するメールが届いたので、メールを読んでから僕がしたこと、僕が思ったことをブログに書いておきます。

以上、「ヤルツァンポ川川下り事故」

ブログに載せます。


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